メールマガジンアーカイブ(2026年3月)

※本記事は,2026年3月に、顧問先様へ配信したメールマガジンのアーカイブです。

皆様

万和法律事務所の弁護士福本・中島・千代です。

今回のメールマガジンでは、いわゆるBCP(事業継続計画)についてご紹介します。

 BCP(事業継続計画、業務継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことを指します。

 つまり、緊急時に備えて、平常時にできるだけの対応をしておこう、そのための計画を作っておこう、というものとなります。

 

 緊急事態は突然発生します。

 日本は、世界有数の自然災害大国と言われるように、毎年、様々な自然災害に見舞われています。

 去る3月11日、東日本大震災から15年が経過しました。この未曾有の大震災では、公共交通機関がストップし、多くの帰宅困難者が現れ、あるいは事業場の休止を余儀なくされ、これまで経験してこなかった問題へと対処することが求められました。この東日本大震災を契機として、BCP策定の必要性が叫ばれるようになりました。

 その後も、日本各地で、地震、台風、豪雨、大雪などの自然災害が発生しています。

 自然災害だけではなく、新型コロナウイルス感染症という未知の感染症の蔓延にも見舞われました。

 緊急事態は、このような自然災害や感染症の蔓延だけではありません。

 日本のインフラの多くは、高度経済成長期に整備されたものとされており、インフラの老朽化にいかに対応していくかが社会課題とされています。弊所からもさほど離れていない大阪市北区の繁華街において地中に埋まっていた巨大鋼鉄管が10メートル以上にもわたって地上に隆起するという事故が発生したことも記憶に新しいところかと思います。

 このBCPの策定ですが、現時点(令和8年3月19日時点)では、介護福祉事業者様を除けば、その他の企業様に策定を直接義務付けるという法律や条例は存在しておらず、策定するかどうかは、各企業の判断に委ねられています。

 BCPの策定にあたっては、緊急事態を想定し、個々の取引先との契約内容や社内規程の見直し、それぞれの企業様に適用される業法、労働法、環境法、情報セキュリティ法などの法令を踏まえてどういった対応をしておくべきか等を検討していくこととなります。

 今回は、自然災害等の緊急事態に備えたBCPについて取り上げましたが、このような緊急事態でなくとも、もしもの場合に備えて、法的リスクを事前に把握して適切な対策を講じておくこと(いわゆる予防法務)も大事になってこようかと思われます。

 弊所では、このような予防法務にも力を入れておりますので、ホームドクターならぬホームロイヤーとして、お気軽にご連絡くだされば幸いです。

(文責:弁護士 千代 明寛)

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